今日は、甘くて濃くて度数が高くて、スイーツな感じが大人気のジンファンデルをご紹介します。もちろん、チョコレートとも合いますよ！
ジンファンデルの歴史
ジンファンデルは、19世紀初頭に期限が遡るとされ、長年にわたりアメリカ、特にカリフォルニア州のワイン産業の顔となってきました。一方、近年の研究の結果から、この品種は、クロアチアのぶどうが起源であると分かっており、イタリアのプリミティーヴォと遺伝的に同一であることも判明しています。
外観、香り、味わいの特徴
ジンファンデルのワインは、その外観においては鮮やかなルビー色から深いプラム色まで様々です。いわゆる行ったり来たり系。ラズベリー、ブラックベリー、チェリーのような赤い果実から、タバコ、ヴァニラ、ペッパーのような複雑なアロマまで、多様な香りの顔があります。作り手の特徴も出ますね。
味わいにおいては、基本的には果実味たっぷり、ときにはチョコみたいに甘くて、タンニンもそこそこ（カベルネほどではない）といった感じのものが多く、果実味豊かなライトボディのものから、一方でスパイシーでタンニン豊かなフルボディのものまで幅広いワインがあります。要は分からないということです（笑）。ただ共通するのは甘さとアルコール度数の強さでしょうか。糖度が高い地域で作られるので、「温暖！」っていう感じのワインが多いです。
代表的な産地
ジンファンデルの最も代表的な産地はカリフォルニア州であり、特にナパバレーやソノマカウンティが有名です。また大量生産という点ではロダイも有名。この地域の温暖な気候と肥沃な土壌がジンファンデルのブドウ栽培に最適な環境を提供しています。また、クロアチアやイタリアでも、ジンファンデルと同一遺伝子のブドウが栽培されており、それぞれの地域ごとに独自性のあるワインが生産されています。
ジンファンデルとその親戚であるプリミティーヴォの代表的な産地についてさらに詳しく見ていきましょう。
カリフォルニア州
ナパバレー: ナパバレーは高品質なジンファンデルの生産地として世界的に知られています。この地域のジンファンデルは、力強いフルーツの風味としっかりとした構造を持ち、長期熟成にも耐えうるポテンシャルを持っています。
ソノマ: 特にドライクリークバレーは、ジンファンデルの優れた産地として知られています。ここで生産されるワインは、スパイスやハーブのノートを持ち合わせた、複雑でバランスの取れたスタイルが特徴です。
ロダイ: ロダイは、暑い気候と独特の土壌が特徴で、果実味豊かでボディがありながらも飲みやすいジンファンデルを生産しています。生産量で見ればナンバーワン。
プーリア州
マンドゥリア: プーリア州のマンドゥリア地域は、プリミティーヴォの代表的な生産地の一つ。マンドゥリアのプリミティーヴォは、濃厚でフルボディ、アルコール度数が高く、黒い果実やスパイスの風味が豊富なワインになる傾向があります。この地域のワインは、しばしばそのストラクチャーと余韻の長さで評価されます。
サレント半島: プーリア州の南端に位置するサレント半島も、プリミティーヴォの産地です。この地域のワインは、温暖な気候の恩恵を受け、熟した果実の風味と柔らかなタンニンが特徴です。
ペアリングに合う料理
フルーティでライトボディのジンファンデルは、グリルした野菜や鶏肉、魚介類と非常によく合います。
一方、フルボディでスパイシーなジンファンデルは、バーベキュー料理、スパイシーなイタリアンソーセージ、濃厚なチーズ、そしてチョコレートベースのデザートとの組み合わせがおすすめです。
具体的なペアリングの例として、スパイシーなジンファンデルはスモークフレーバーの豊かなバーベキューリブや、パプリカやクミンを効かせたスパイスの利いたチリコンカンも良さそうです。この組み合わせでは、ワインの力強い味わいと料理のスパイシーさが互いに引き立て合います。
また、若干甘みを帯びたジンファンデルは、辛口のアジア料理や、キャラメリゼされたオニオンのタルトのような甘辛い料理とも良く合います。
ジンファンデルの豊かなフルーツの風味は、チーズとのペアリングにも適しています。特に、熟成の進んだチェダー、ゴルゴンゾーラ、またはスモークチーズとの組み合わせはおすすめ。このようなチーズは、ジンファンデルのフルーティーさを補完し、同時にそのスパイシーさやタンニンを和らげる効果があります。
デザートとのペアリングでは、チョコレートベースのデザート、特にビターチョコレートを使用したものがおすすめです。ジンファンデルの果実味とタンニンが、ビターチョコレートの苦味と甘味を引き立て、味わいのバランスをとります。チョコレートとジンファンデルの組み合わせは、特に冷えたジンファンデルを使用すると良いでしょう。
おわりに
実は私、ジンファンデルのブラインド、結構得意です（笑）。甘いワインが好きだけど、カベソーやシラーの独特な香りや味わいが得意でないという方にはぜひおすすめです（あくまで一般的なジンファンデルのイメージです）。ジンファンデルは、単一でなくてブレンドでも、いい仕事をする品種でもありますね。生産者によって見せる顔が違うのも、ジンファンデルの魅力なのかもしれません。
皆さんもぜひ、飲んでみてください。
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