テンプラニーリョ – スペインの王者

ぶどう

テンプラニーリョ – こちらも先日のワイン会にていただきました。最近テンプラニーリョ好きなんですよね。ワインエキスパートの試験では間違えましたがw

心地よいアメリカンオークの裏に、溶け込むタンニンのバランスが大好きなんです。一般的なニューワールドのワインは、樽香の裏に強い果実みがあるのですが、テンプラニーリョは果実みというより、洗練された感じがします。

この会は16本のワインが空きましたがw、最も好きなワインの1つがテンプラニーリョでした!スペインワインって、安いイメージがついちゃってますが、いえいえ、プレミアムで美味しいものもたくさんあるんです!ちなみに僕はレゼルヴァくらいが好きです。

ということで、今回はテンプラニーリョについて調べてみました。

テンプラニーリョ 外観

テンプラニーリョのブドウは、その名が示す通り(「早熟」を意味するスペイン語から)、早くから収穫期を迎えます。小粒で厚い皮を持ち、紫がかった深いルビー色のワインを生み出します。この厚い皮が、ワインに豊富なタンニンと色素を提供し、長期熟成に適しています。後述のとおり熟成規定があるため、実際にはオレンジがかった縁のワインが多いです。

テンプラニーリョ 味わいと香り

テンプラニーリョのワインは、果実味豊かでありながらも、しっかりとした骨格とタンニンを持ち合わせています。若いテンプラニーリョは、フレッシュな赤い果実の風味が特徴で、熟成すると、より複雑な香りや味わいへと変化します。プラム、ブラックベリー、ドライフルーツのノートに加え、タバコ、バニラ、革のような熟成による香りが加わります。

テンプラニーリョの香りは、その成熟度によって大きく変わります。若いワインでは、鮮やかな赤果実のアロマが強く、時間が経つにつれてスパイスやハーブ、そして熟成されたワインでは木の香りやバニラ、ココアのような香りが加わります。

スペインの赤ワイン熟成規定

クリアンサ

木樽で最低6か月、合計2年以上熟成させる。

レゼルバ

木樽で最低1年、瓶内と合わせて合計3年以上熟成させる。

グランレゼルバ

特に良い年のワインに限り、木樽で18か月、その後瓶内で熟成し合計5年以上熟成させる。 

これらの熟成規定は、ワインに深みと複雑性を加え、テンプラニーリョのポテンシャルを最大限に引き出します。ちなみに某S木先生は、テンプラニーリョのクリアンサは世界で一番ブラインドが難しいワインの一つとおっしゃってましたねw

※リオハでは若干異なりますのでご注意ください。

代表的な産地

リオハ(La Rioja)

リオハはスペインを代表するワイン産地であり、主にテンプラニーリョ品種を使った赤ワインで有名です。リオハのワインは熟成能力が高く、クリアンサ、レゼルバ、グランレゼルバの分類で熟成度を示します。リオハの気候は大陸性と地中海性の影響を受けており、ブドウの栽培にとって理想的な地域です。リオハのワインはそのバランスの良さ、繊細なフルーツの風味、そして熟成による複雑さで評価されています。

リベラ・デル・ドゥエロ(Ribera del Duero)

リベラ・デル・ドゥエロは、リオハの南東に位置し、テンプラニーリョ(地元ではティント・フィノとも呼ばれる)を主体とした赤ワインで知られています。この地域は昼夜の温度差が大きく、これがブドウの熟成に深みと複雑さをもたらします。リベラ・デル・ドゥエロのワインは、濃厚で力強い味わいが特徴で、しばしばダークチェリーやプラム、スパイス、ハーブのノートが感じられます。

代表的な生産者

リオハ地方

スペインを代表する高品質ワインの産地であり、多くの著名な生産者が存在します。以下にリオハの代表的な生産者を紹介します。

マルケス・デ・リスカル(Marqués de Riscal)

1858年に設立されたマルケス・デ・リスカルは、リオハ最古のワイナリーの一つであり、その革新的な醸造技術と伝統を重んじる姿勢で知られています。フランク・ゲーリーによって設計された斬新なホテルとワイナリーの複合施設は、訪れる価値があります

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ラ・リオハ・アルタ(La Rioja Alta)

1890年に設立されたラ・リオハ・アルタは、品質への妥協のない姿勢と伝統的な醸造法により、高い評価を受けています。特に「グラン・レセルバ 904」は、リオハのトップワインの一つとして名高いです。

CVNE

クネ、といえば。1879年に設立された歴史あるワイナリーで、革新性と伝統が融合したワイン造りで知られています。特に「インペリアル」シリーズは、リオハの高品質ワインの象徴的存在です。

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リベラ・デル・ドゥエロ

スペイン中北部に位置し、テンプラニーリョを主体とした力強い赤ワインで高い評価を受けているワイン産地です。この地域からは、国際的にも認められた多くのトップクラスのワインが生まれています。プレミアム度だけで考えれば、リオハ以上の高級ワインの生産者がそろっています。以下は、リベラ・デル・ドゥエロの代表的な生産者。

ベガ・シシリア(Vega Sicilia)

リベラ・デル・ドゥエロで最も名高いワイナリーの一つで、1864年に設立されました。特に「ウニコ」は世界中から高い評価を受けており、スペインを代表するプレミアムワインの一つです。長期熟成を経た複雑で洗練されたワインを生産しています。スペイン1のプレミアムワインのひとつです!

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ペスケラ(Pesquera)

1972年に創業したペスケラは、アレハンドロ・フェルナンデスによって設立され、リベラ・デル・ドゥエロのワイン造りに革命をもたらしたとされています。彼らのワインはフルーティーでありながらも深みがあり、タンニンがよく熟成しています。

ドミニオ・デ・ピングス(Dominio de Pingus)

1995年にピーター・セイセックによって設立された比較的新しいワイナリーですが、ドミニオ・デ・ピンガスは短期間で高い評価を獲得しました。特に「ピンガス」は、非常に限られた生産量でありながら、世界的にも非常に高価で求められるワインの一つです。

ペアリングに合う料理

テンプラニーリョはスペインを代表する赤ワイン用ブドウ品種であり、その味わいは産地によって異なりますが、一般的には果実味が豊かでタンニンがしっかりしており、スパイスやオークのニュアンスが感じられることが特徴です。このような特性を持つテンプラニーリョのワインは、スペイン料理の幅広いフレーバーと非常に良く合います。以下は、テンプラニーリョのワインと特に相性の良いスペイン料理の例です。

パエリア

スペインの代表的な料理であるパエリアは、サフランで香り付けされた米料理で、鶏肉、ウサギ肉、海鮮など様々な具材が使われます。テンプラニーリョのワインは、パエリアの濃厚な味わいとサフランの繊細な香りを引き立て、食事の満足感を高めます。

イベリコ豚のグリル

イベリコ豚の豊かな風味と脂のジューシーさは、テンプラニーリョの果実味とタンニンがマッチし、お互いの味わいを引き立て合います。特にオークで熟成したテンプラニーリョのワインは、炭火で焼いたイベリコ豚の風味と相性が良いです。

チョリソと豆の煮込み

スパイシーなチョリソと豆の煮込み料理は、テンプラニーリョのスパイスやハーブのアロマと組み合わせることで、料理の味わいが深まります。ワインのタンニンが料理の脂っこさを中和し、口の中をリフレッシュしてくれます。

マンチェゴチーズ

熟成したマンチェゴチーズとテンプラニーリョのワインは、非常にクラシックな組み合わせです。チーズの濃厚な味わいと塩味が、ワインのフルーティーさとタンニンを引き立て、互いに完璧に調和します。

おわりに

いかがでしたでしょうか?テンプラニーリョは、その歴史の古さ、味わいの複雑さ、そして食事との相性の良さから、世界中で愛され続けています。醸造規定による熟成は、この素晴らしいブドウのポテンシャルを最大限に引き出し、時間をかけて楽しむことのできるワインを生み出します。料理とのペアリングを楽しむことで、その味わいはさらに豊かなものになります。

ぜひ、テンプラニーリョを通じて、スペインワインの奥深さを存分に味わってください。

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