ピノ・ノワール – the エレガント

ブルゴーニュワイン ぶどう

今日は僕の最も愛する品種です。下の写真は僕のセラーの一部。気付いたらいっつもピノばかり買っているので、最近は意識して別のものを買うようにしています。

ドメーヌ・タカヒコは、高島屋の抽選で奇跡が起きました(笑)・

さて、ピノ・ノワール。豊かな酸味と繊細さ、そして赤色果実の上品な旨味。ピノ・ノワールはピノ・ノワールであり、唯一無二。栽培が難しいといわれる、だからこそ世界中で愛される黒ブドウを、今日は取り上げます。

外観と香りと味わいの特徴

ピノ・ノワールのワインの外観は、通常、明るいルビー色です。温暖な地域だと濃くなっていきますが、やはりルビー色に特徴があります。香りは、顕著に赤い果実(特にチェリー、ラズベリー)のアロマが特徴的で、時にはバラ、ゼラニウム、そして土やなめし皮のノート。熟成すると紅茶のような香りも出てきます。味わいにおいては、果実の味わいに、エレガントで滑らかなタンニン、そして鮮やかな酸味が広がっていくのが特徴です。この繊細な味わいとキリっとした酸味がピノ・ノワールの魅力と言っても過言ではないと思っています。

代表的な産地と産地による違い

フランス(ブルゴーニュ)

  • 特徴: ブルゴーニュのピノ・ノワールは、その複雑さとエレガントさで知られています。これらのワインは、赤い果実のアロマとともに、ゼラニウムや土、時には熟成したワインにトリュフのニュアンスを持ちます。酸味とタンニンのバランスが非常に細やかで、長い熟成ポテンシャルを持つことも特徴です。ただし、例えばブルゴーニュのなかでも、コート・デ・ニュイとコートボーヌでもニュアンスが違います。ニュイのほうがより繊細で、ニュイのなかでも村ごとに違う。テロワールを良く表すのがピノ・ノワールなので、飲み比べをしてみるのも面白いでしょう。
  • 土壌と気候: 石灰岩と粘土の混ざった土壌が多く、冷涼な気候がこのブドウ品種の繊細さを引き出しています。

アメリカ(カリフォルニア、オレゴン)

  • 特徴: カリフォルニアでは、より果実味豊かで、アメリカンオーク樽熟成によるバニラやトーストのフレーバーが前面に出るケースが多いです。ただ、ここのソノマのほうが冷涼で、ナパよりもエレガント。オレゴンのピノ・ノワールはより冷涼な地域特性を生かし、ブルゴーニュに近いスタイルで、果実味と酸味のバランスが取れているとされます。
  • 土壌と気候: カリフォルニアは太陽が豊富で暖かい日が多く、果実の成熟度が高くなります。オレゴンはより冷涼で、カリフォルニアに比べると酸が立つワインが多いです。

ニュージーランド

  • 特徴: 明るい酸味と鮮やかな赤い果実の味わいが特徴です。ニュージーランドのピノ・ノワールは、フレッシュさとエレガントさが同居します。このバランスが良くて、お値ごろ感もあって、私はニュージーランドのピノ・ノワールが大好き。
  • 土壌と気候: 冷涼な海洋性気候と、石灰岩や粘土を含む多様な土壌が、酸味と複雑性を引き出します。

オーストラリア

  • 特徴: より濃厚で、スパイスやハーブ、時には黒系果実のニュアンスが見られることも。特にヴィクトリア州やタスマニア州のピノ・ノワールは、その繊細さと層に富んだ複雑さで知られています。タスマニアは冷涼で、エレガント。ピノ・ノワールの生産地としてこれから注目を集めてくると確信しています。
  • 土壌と気候: オーストラリアのピノ・ノワール産地は、冷涼な気候帯に位置しています。特に海からの影響を受ける地域では、昼夜の寒暖差により、エレガントなピノ・ノワールが生産されます。

もう一度地域ごとのスタイルの比較をしてみましょう。

ブルゴーニュ: 土壌からくるミネラル感、長い余韻、エレガントな酸味と繊細なタンニンが特徴。食事との相性も良く、特にきのこやトリュフを使った料理とのペアリングが面白いです。

カリフォルニア: 日照に恵まれた温暖な気候が、より果実味豊かなワインを生み出します。オークの使用により、スパイスやバニラのニュアンスが加わることも多いです。肉料理や濃厚なチーズとの組み合わせが良いでしょう。

オレゴン: ブルゴーニュに近いスタイルで、バランスが良く、鮮やかな酸味と繊細なタンニンが、さまざまな料理との合います。万能

ニュージーランド: 冷涼な気候が生み出す酸味と赤い果実のバランスは、魚介類との相性が抜群です。島国だしね。

オーストラリア: 濃厚でスパイスやハーブのニュアンスが特徴。味わいが濃い料理やスパイシーな料理とよく合います。

テロワールを表すピノ・ノワール。深い。

代表的なペアリング

  • 地鶏のロースト: 焼き立ての地鶏とピノ・ノワールは、互いの風味を引き立て合う。鶏肉のジューシーさとワインの酸味が完璧に調和します。濃いソースを除いて、鶏肉はやっぱりピノです。
  • サーモンのグリル: 脂の乗ったサーモンとピノ・ノワールの組み合わせは、サーモンの魚由来のリッチで上品な脂とワインの酸味がマッチします。
  • きのこのリゾット: きのこの濃厚な風味とピノ・ノワールのなめし皮の香りは、絶妙に合います。きのこのうま味とワインの複雑さが絶妙に調和します。
  • チーズプレート: 特にゴーダやブリーなどのクリーミーなチーズとの組み合わせは、ピノ・ノワールの果実味と相性が良くて、口の中でバランスの取れた味わいを生み出す。
  • トリュフを使った料理: トリュフの繊細な香りとピノ・ノワールの繊細さが互いに補完し合い、贅沢なひと時を感じることができます。

ということで、繊細、エレガント、多様性、熟成、トリュフ、ピノ・ノワールを称賛する単語は数えるときりがないです。

世界中からニーズがある。近年、特にブルゴーニュのピノ・ノワールの価格が高騰しています。だからこそ、ブルゴーニュの価値を再認識するのと同時に、ブルゴーニュ以外のおいしいピノ・ノワールを見つけるのが楽しいのです(というか必要不可欠ですね・・・)。

今日は取り上げなったですが南アのエルギン、ドイツのバーデンなどもクオリティ高い。今までも、これからも、ピノ・ノワールをめぐる探求は続いていく・・・。ブルゴーニュ、もうちょっと値段なんとかならんかね・・・

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