モーゼル – ドイツ有数のワイン銘醸地

ワイン

先日ドイツワイン講座で、サプライズゲストに登場したのが、モーゼルのライジングスターである、ダニエル・フリーズ氏。モーゼルといえば、リースリングの銘醸地として有名ですが、最近はシュペートブルクンダーも盛り上がっているそうです。

どれもおいしかった・・・。

ということで、今日はモーゼル地方を紹介したいと思います!

歴史と地理

モーゼル地方のワイン作りの歴史は古く、ローマ時代にまで遡ります。2千年以上前、ローマ人はこの地域の温暖な気候と斜面がブドウ栽培に適していることを発見しました。中世を通じて、特に修道院がワイン作りの技術を発展させ、、モーゼルのワインはヨーロッパ中で高く評価されるようになりました。

もちろん、このワイン生産地はモーゼル川沿いにあり、急な斜面と美しい川の風景で知られています。モーゼルの文化は、ワイン作りの伝統に深く根ざしており、多くの祭りやイベントがワインを中心に開催されています。

気候と土壌

モーゼル地方は、冷涼な気候で知られており、ブドウの成熟に長い期間が必要でう。この遅い成熟過程は、ワインに繊細さと酸味をもたらします。土壌は、スレートが豊富で、これがワインにミネラル感と複雑性を生み出すのです。モーゼルのワインは、エレガントで広がる酸味、果実味、ミネラル感が一般的な特徴といえます。リースリングはこの地域の代表的なぶどう品種であり、花の香りやリンゴ、ピーチのようなフルーツの風味が感じられるワインも生産されています。

土壌や気候、地形が理由で、多くの畑が急斜面に位置してます。急斜面の畑は、平地にある畑よりも太陽の光を効率よく受けることができます。モーゼル地方の冷涼な気候では、ブドウの成熟には十分な日照が不可欠で、斜面は、日光を直接受ける面積を増やすため、ブドウ栽培に都合が良いのです。

下流の一部は急斜面に石垣を築いたテラス上の畑、テラッセンモーゼルが見られます。

代表的なぶどうの品種

もちろんリースリングが最も有名です。その他にもミュラー・トゥルガウやゲヴュルツトラミネールなど、さまざまな品種が栽培されています。最近は国内外のニーズから、シュペートブルクンダーの生産も増えているようです。

リースリングは、甘口よりも最近は辛口が多く、土壌によって、ミネラルの強いものからトロピカルな辛口まで、様々なものが作られています。辛口ドライ、だけでも言い表せない多様性が、最近のモーゼルのリースリングです。

6つのベライヒ

モーゼルは、ドイツ最古かつ最も有名なワイン生産地の一つであり、ドイツの13の生産地域のなかで2番目に多い6つのベライヒを有しています。

以下に、モーゼルの代表的なベライヒを紹介します。

ベルンカステル: モーゼル川の中流域に位置し、リースリングの高品質なワインで世界的に有名です。特に「ベルンカステル・ドクトル」は、この地域の最も有名な畑の一つで、非常に高い評価を受けています。

ザール: モーゼル川の支流であるザール川沿いに位置します。ザール地域は、非常にエレガントで酸味が際立ったリースリングを生産することで知られています。この地域の冷涼な気候が、ブドウの酸度を保ちながら熟成させています。

ルーヴァータール: モーゼル川のもう一つの重要な支流、ルーヴァー川沿いの地域です。このエリアもまた、リースリングの優れたワインを生産することで知られており、特にミネラル感溢れるスタイルが特徴です。

代表的な畑

ドクトル(ベルンカステル): モーゼル地方で最も有名な畑の一つで、ベルンカステルに位置します。この畑から生産されるリースリングは、その複雑さ、深み、そして長い熟成ポテンシャルで世界的に有名です。伝説によると、「ドクトル」の名前は、このワインがかつて重病人を癒したことに由来すると言われています。

ゴルトトレップヒェン(ピースポーター): ピースポーター村にある「ゴルトトレップヒェン」は、金色の滴という名前が示す通り、非常に芳醇でフルーティーなリースリングを生産します。南向きの斜面と黄金色のスレート土壌が、ブドウ栽培の追い風になっています。

アポテーケ(トリッテンハイム): トリッテンハイムの「アポテーケ」畑は、その名が示すように(「薬局」)、非常に高品質で治療的とも言われるリースリングを生産します。この畑のワインは、繊細な酸味とミネラル感、そして長い余韻が特徴です。

ヴュルツガルテン(ユルツィヒ): 「ウルツィガー・ヴュルツガルテン」は、その名の通り(「スパイスガーデン」)、スパイシーな風味が特徴のリースリングを生産することで知られています。赤い火成岩の土壌がこのユニークな風味をもたらします。

代表的な郷土料理

モーゼル地方の料理は、シンプルでありながらも風味豊かで、地元のワインとのペアリングが最高です。

代表的な郷土料理には、ザウアーブラーテン(酢でマリネした牛肉の煮込み)やフランケンシュテーケ(豚肉のステーキ)。リースリングの果実味と酸味が肉料理の味わいを引き立てます。また、地元のチーズや魚介類もモーゼルの白ワインと非常に相性が良いです。

代表的な観光地

モーゼル地方は、ワインだけでなく、その景観や文化遺産で訪れる価値があります。コーヘムの城やベルンカステル=クースの中世の町並みは、この地域の豊かな歴史を感じさせます。また、モーゼル川沿いのサイクリングやハイキングは、自然を感じられて良いそうです。さらに、ワインフェスティバルやワイナリー訪問にもおすすめみたいです。

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