クラフトワインとは?大手にはない“個性”を楽しむ小規模ワイナリーの世界

ワイン

はじめに 〜週末のワイン会で出会った“衝撃の1本”〜

先週末、友人宅でのワイン会で、特に印象的なワインに出会いました。​それは、山形県の月山トラヤワイナリーが手掛ける「月山山麓ワイン 白(やや甘口)」でした。​このワインは、山形県産のセイベル9110種を使用し、月山の麓で低温発酵させたものです。​甘味と酸味のバランスが良く、すっきりとした味わいで、日本食にも合わせやすいと感じました。

このワインをきっかけに、小規模生産者が手掛ける個性豊かな「クラフトワイン」の世界に改めて魅了されました。​

クラフトワインとは?その定義と背景

クラフトワインとは、小規模で職人的な手法により造られるワインを指します。​大手ワイナリーの大量生産とは異なり、ブドウの栽培から醸造まで、造り手の情熱とこだわりが反映されています。​具体的な特徴としては、以下の点が挙げられます:​

  • 生産量が少ない:​年間数千〜数万本程度の生産。​
  • 自然農法の採用:​農薬や化学肥料の使用を控え、環境に配慮した栽培。​
  • 手作業中心の醸造:​機械に頼らず、手作業で丁寧に造られる。​
  • 地域密着型の流通:​地元での販売や限定的な流通が多い。​
  • 造り手の明確なビジョン:​ワインに対する哲学やストーリーが明確。​

「クラフトワイン」という言葉に明確な定義はありませんが、これらの特徴を持つワインが一般的にそう呼ばれています。​

なぜ今、クラフトワインが注目されているのか?

1. 「顔の見えるワイン」への関心の高まり

食の安全や持続可能性への関心が高まる中、「誰がどのように作ったか」が重視されるようになりました。​クラフトワインは、造り手の想いや土地の個性が直接伝わるため、多くの人々の関心を引いています。​

2. 大手にはない“個性”の魅力

クラフトワインは、年ごとの味わいの違いや小ロット生産ならではの個性が特徴です。​毎年同じ味を再現する大手ワイナリーとは異なり、その年の気候やブドウの状態、造り手の判断が反映されたユニークな味わいが楽しめます。​

3. SNSを通じた情報共有と共感

InstagramなどのSNSで「#クラフトワイン」というハッシュタグが広がっている背景には、ストーリー性のある商品が共有されやすいという側面があります。​ワインが「共感で選ばれる時代」に突入していることを感じます。​

日本のクラフトワイン事情:注目の造り手たち

ここでは、私が実際に味わい、その個性に感銘を受けた日本のクラフトワイン生産者をご紹介します。

1. ヒトミワイナリー(滋賀県)

「にごりワイン」の先駆者として知られる自然派ワイナリーです。​酸化防止剤を極力使わず、フレッシュで生き生きとした味わいが魅力です。​

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h3 Caribou 2022

2. GRAPE SHIP(岡山県倉敷市)

若手醸造家による新進気鋭のクラフトワイナリーです。マスカットオブアレキサンドリアなど、個性あるのブドウを使用した挑戦的なキュヴェが揃っています。​

海外にも広がるクラフトワインの潮流

クラフトワインの流れは、アメリカやオーストラリア、スペインなどにも広がっています。​

  • アメリカ・カリフォルニア州:​小規模生産者による個性的なワインが注目を集めています。​
  • オーストラリア:​ナチュラルワインムーブメントが盛んで、自然派のクラフトワインが多数生産されています。​
  • スペイン・カタルーニャ地方:​伝統製法を守るクラフト生産者が台頭し、個性的なワインを生み出しています。

これらの国々では、造り手自らがSNSやYouTubeで積極的に情報を発信し、直接消費者とつながるスタイルが確立されています。たとえばカリフォルニアの「シュナン・プロジェクト」や、オーストラリアの「ジャンシス・ロビンソンが注目したナチュラル系ワイナリー」などは、Instagramや自社サイトを通じて世界中にファンを増やしており、ワインが“共感型プロダクト”として選ばれる時代の象徴とも言えるでしょう。

▶参考:Craft Wine Association(アメリカのクラフトワイン団体)
https://craftwine.org/


クラフトワインを選ぶときのポイント

クラフトワインの魅力に興味を持ったら、ぜひ一度試してみてください。以下のポイントを意識すると、最初の一歩がぐっと楽になります。

1. ラベルからストーリーを読み取る

クラフトワインのラベルは、デザインや書体、文言に造り手の思いや哲学が込められていることが多いです。中には手書き風やアーティスティックなものも。パッと見て「なんか気になる」と思ったら、それも立派な選び方です。

2. ブドウの品種ではなく“造り手”で選ぶ

クラフトワインでは、造り手の個性が味わいに直結します。品種よりも「誰が作っているか」を軸に選ぶのがおすすめです。特に、複数ヴィンテージを飲み比べると、造り手の哲学が見えてきます。

3. セレクトショップやイベントを活用する

スーパーにはあまり並ばないクラフトワインですが、専門のセレクトショップやネット通販で購入できます。試飲会やマルシェイベントに参加すれば、生産者と直接話すことができ、より深く楽しめます。

〜ワインの背景にある“人と土地”を味わう〜

クラフトワインを飲むということは、単なるアルコールを楽しむのではなく、作り手の人生や土地のストーリーに触れる行為だと思っています。

だからこそ、たとえ同じブドウ品種やスタイルであっても、一本一本に「一期一会」のような出会いがあるのです。

大手ワインの安定感も素晴らしいですが、ちょっとした冒険心でクラフトワインを手に取ってみてください。そこには、あなたの感性を刺激する、思わぬ発見があるはずです。

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